最近、ACLSプロバイダーコースに関する質問が多いので、一度まとめておこうと思います。
ACLSを勉強しよう、ACLSプロバイダーコースを受講しようと思ったら、まずはACLSプロバイダーマニュアルを購入しましょう。
そこから始まります。
必ずAHAガイドライン2010準拠という版を買ってください。古いガイドライン2005版のテキストを持ってくる方がたまにいますが、ダメです。
ガイドラインを経るごとだんだん薄くなっている本ですが、そこそこボリュームがあります。
全体をパラパラとみて興味があるところを拾い読みしてもいいかと思いますが、お勧めしないのは1ページ目から丹念に読んでいくというやり方。
時間があるならいいのですが、効率よく読むならプレテストを活用しましょう。
AHAの公式のACLS学習用専用ホームページがあります。ログインすると、日本語サイトに切り替わり、事前学習のためのプレテストがPDFでダウンロードできます。(英語サイトではe-Learningで提供されるものですが、日本語ではPDFで提供されています)
まずはこのプレテストを解きながら、関連するページを拾い読みしていくと、まんべんなく効率よく事前学習できると思います。
なお、ACLSプロバイダーコース受講条件として、このプレテストを修了していることが求められていますので、米国ではe-Learingのスコアシートを、日本ではPDFをプリントアウトして、解答したものを受講時に持参することになっています。
URLとパスワードは、ACLSプロバイダーマニュアルの最初のページを開いたところ(p.ii)の下の囲みに書いてあります。
さて、ACLSプロバイダーコースは、その名の通り、Advancedな救命スキルを学ぶコースです。
インストラクショナル・デザイン的な教材設計としても、下記の点は習得済み/知っているものとして、コース設計がされています。
・ヘルスケアプロバイダーレベルの成人のBLS
・モニター心電図
・蘇生に使う薬剤の薬理
BLSはいいとして、心電図と薬理について、これだけは、という点を列記しておきます。
モニター心電図:
・心室細動(VF)
・無脈性心室頻拍(Pulseless VT)
・無脈性電気活動(PEA)
・心静止(Asystole)
・頻脈系(心房細動、発作性上室性頻拍)
・徐脈系(1度房室ブロック、2度房室ブロック:ウェンケバッハとモービッツII型、3度房室ブロック)
薬剤:
・アドレナリン(血管収縮薬)
・アミオダロン(抗不整脈薬)
・アトロピン
・アデノシン
心電図はパターン認識でも構わないと思います。心電図の本を1ページから読んでいくような学習は勧めません。見分けられることがまず大事。また、これらの波形がどのアルゴリズムと関連しているのかイメージしておくといいと思います。
薬剤は、どの場面で使う薬なのか、用量・用法は? という点は少なくとも押さえておきたいところです。
その他、アルゴリズム図を眺めて、どんな判断・展開を行うのかをイメージしておいてください。最後のメガコードテストと呼ばれる実技試験の評価表が153ページから載っています。
このチェックリスト(どれかひとつ)のすべての項目にチェックがつくと、実技試験合格となります。
どんな流れで、展開されて、なにが求められているのか、アルゴリズム図と照らし合わせながら把握しておくことをお勧めします。
なお、テキストに付属するアルゴリズムのカードは、メガコード試験中も見ることができますので、アルゴリズムを暗記する必要はありません。(当日はお忘れなく!)
ACLSプロバイダーコースには、脳卒中と急性冠症候群も含まれていますが、これらは実技試験としては問われません。とりあえず、後回しでもいいですが、テキストを一読はしておいてほしいと思います。米国と日本の違いという点でわかりにくい部分もあるかと思いますが、そこはコース中にご質問いただければ。
その他、把握しておいてほしい点は、
・無脈性電気活動(PEA)とはなにか? このタイプの心停止から救命するためにはどうしたらいいか?
・ROSCとはなにか? ROSC後のケアの目的は?
・同期電気ショックと除細動の違いはなにか? なぜ違うのか?
・経皮ペーシングとはなにか?
・波形表示呼気CO2モニターでわかること
といったあたりです。
こうしたことをきちんと把握しておいていただけると、短い講習時間の中で最大限の学習効果が得られると思います。
その他、副読本としてお勧めなのは、
改訂版ALS:写真と動画でわかる二次救命処置(DVD付き) です。
日本人が日本人のために書いていますので、具体的でわかりやすいです。
単に、二次救命処置を勉強したいだけだったら、AHAのテキストよりこちらのほうがお勧めです。(ただし、AHA-ACLSプロバイダーコース受講にはAHA公式テキストが必須です)
ACLSを勉強しよう、ACLSプロバイダーコースを受講しようと思ったら、まずはACLSプロバイダーマニュアルを購入しましょう。
そこから始まります。
必ずAHAガイドライン2010準拠という版を買ってください。古いガイドライン2005版のテキストを持ってくる方がたまにいますが、ダメです。
ガイドラインを経るごとだんだん薄くなっている本ですが、そこそこボリュームがあります。
全体をパラパラとみて興味があるところを拾い読みしてもいいかと思いますが、お勧めしないのは1ページ目から丹念に読んでいくというやり方。
時間があるならいいのですが、効率よく読むならプレテストを活用しましょう。
AHAの公式のACLS学習用専用ホームページがあります。ログインすると、日本語サイトに切り替わり、事前学習のためのプレテストがPDFでダウンロードできます。(英語サイトではe-Learningで提供されるものですが、日本語ではPDFで提供されています)
まずはこのプレテストを解きながら、関連するページを拾い読みしていくと、まんべんなく効率よく事前学習できると思います。
なお、ACLSプロバイダーコース受講条件として、このプレテストを修了していることが求められていますので、米国ではe-Learingのスコアシートを、日本ではPDFをプリントアウトして、解答したものを受講時に持参することになっています。
URLとパスワードは、ACLSプロバイダーマニュアルの最初のページを開いたところ(p.ii)の下の囲みに書いてあります。
さて、ACLSプロバイダーコースは、その名の通り、Advancedな救命スキルを学ぶコースです。
インストラクショナル・デザイン的な教材設計としても、下記の点は習得済み/知っているものとして、コース設計がされています。
・ヘルスケアプロバイダーレベルの成人のBLS
・モニター心電図
・蘇生に使う薬剤の薬理
BLSはいいとして、心電図と薬理について、これだけは、という点を列記しておきます。
モニター心電図:
・心室細動(VF)
・無脈性心室頻拍(Pulseless VT)
・無脈性電気活動(PEA)
・心静止(Asystole)
・頻脈系(心房細動、発作性上室性頻拍)
・徐脈系(1度房室ブロック、2度房室ブロック:ウェンケバッハとモービッツII型、3度房室ブロック)
薬剤:
・アドレナリン(血管収縮薬)
・アミオダロン(抗不整脈薬)
・アトロピン
・アデノシン
心電図はパターン認識でも構わないと思います。心電図の本を1ページから読んでいくような学習は勧めません。見分けられることがまず大事。また、これらの波形がどのアルゴリズムと関連しているのかイメージしておくといいと思います。
薬剤は、どの場面で使う薬なのか、用量・用法は? という点は少なくとも押さえておきたいところです。
その他、アルゴリズム図を眺めて、どんな判断・展開を行うのかをイメージしておいてください。最後のメガコードテストと呼ばれる実技試験の評価表が153ページから載っています。
このチェックリスト(どれかひとつ)のすべての項目にチェックがつくと、実技試験合格となります。
どんな流れで、展開されて、なにが求められているのか、アルゴリズム図と照らし合わせながら把握しておくことをお勧めします。
なお、テキストに付属するアルゴリズムのカードは、メガコード試験中も見ることができますので、アルゴリズムを暗記する必要はありません。(当日はお忘れなく!)
ACLSプロバイダーコースには、脳卒中と急性冠症候群も含まれていますが、これらは実技試験としては問われません。とりあえず、後回しでもいいですが、テキストを一読はしておいてほしいと思います。米国と日本の違いという点でわかりにくい部分もあるかと思いますが、そこはコース中にご質問いただければ。
その他、把握しておいてほしい点は、
・無脈性電気活動(PEA)とはなにか? このタイプの心停止から救命するためにはどうしたらいいか?
・ROSCとはなにか? ROSC後のケアの目的は?
・同期電気ショックと除細動の違いはなにか? なぜ違うのか?
・経皮ペーシングとはなにか?
・波形表示呼気CO2モニターでわかること
といったあたりです。
こうしたことをきちんと把握しておいていただけると、短い講習時間の中で最大限の学習効果が得られると思います。
その他、副読本としてお勧めなのは、
改訂版ALS:写真と動画でわかる二次救命処置(DVD付き) です。
日本人が日本人のために書いていますので、具体的でわかりやすいです。
単に、二次救命処置を勉強したいだけだったら、AHAのテキストよりこちらのほうがお勧めです。(ただし、AHA-ACLSプロバイダーコース受講にはAHA公式テキストが必須です)